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Posted by 京つう運営事務局  at 

2006年08月29日

寝たきりにならないために その1

母は骨折で入院し、本人の退院希望に応じるために、介護認定を受けるように病院より勧められました。助かったのは、今まで母は布団で寝ていましたが、介護認定を受ける事により、ベットを一割負担でレンタルできました。退院して一週間でヘルパーさんに入っていただきました

問題は、母自身が入院中リハビリを行っていたのが、退院後通院も行わず、寝たきりとなってしまったことです。看護婦さんとヘルパーさんは違います。強くは言われないので、ケアしていただく楽しさに、母は寝たままでおむつ交換していただき、寝たままで食事するようになってしまいました。

筋肉はあっという間に退化してしまいます、母は「たまたま、今日だけ、こうしている」と言うつもりでした。「明日は起きるから、今日だけ」が何ヶ月も続いていきました。小巻寿司を二、三個が母の食事でした。ベットのテーブルに置いて、気が向くと手づかみで食べられるのです。

生きていくと言う気持ちが磨り減ってきました。「このまま、安らかに死なせて」が、母の口癖となりました。人にも逢うのを嫌がるようになりました。お見舞いに来てくださった方を通すのを嫌がるのです。何を食べてもまずく、テレビは面白くないし、そして、オムツかぶれと言う問題が起こってきました。

母にとっての転換期の初めは、訪問看護婦さんでした。母は何回も入室そのものを拒否しました。けれど、看護婦さんは風船バレーから母を起こす事に成功され、そして、乗るのを拒絶していた車椅子に乗って外出する事に成功したのです。

看護婦さんはすべてのヘルパーさんに陰部洗浄を依頼されました。私もぼやぼやしている場合ではありません。夜仕事が終わっての訪問時、母に起きてトイレに行きましょうと声をかけだしました。母は口癖の「ここまま、安らかに死なせて」を言います。

私は言ってしまいました。「お母さんは、死ねませんよぅ。どこも悪いことないもん。死なへんのやったら、オムツかぶれ直すほうがええでしょう」母の皮膚は黒ずみ、皮が向けている部分も大きいでした。ペットボトルにぬるま湯を入れ、トイレで綺麗に洗い、清潔なタオルで拭いて、お薬を塗ります。

私がやっていると連絡ノートで読んで、していなかったヘルパーさんもしてくださるようになっていきました。でも、まず起こすのが難しいのです。母は自力で立てないのですから、へんな介助だと怖いのです。

トイレ誘導・陰部洗浄を続けていくと、母のオムツかぶれは直ってきました。ヘルパーさんも車椅子外出を成功する方が出てきました。起きている力(座位を保つ)が五分くらいから、外出の楽しさに30分位出来るようになった頃、主人と三人でお善哉を食べに行き、ものすごく喜んでくれました。
  


Posted by tao  at 00:09Comments(0)母の話